丹下幸平@窃盗犯108号
 
みなーみBlog
 



2005年5月24日を表示

坪内昭三1947 其の5

土手の向こうから、女の悲鳴が聞こえて来た
慌てて、車を降り駆けつけると、女がMP三人に取り囲まれていた
草叢に引きずり込もうとMPの一人が女の手を掴んだ

「何しとるんじゃぁ!」

以外な事に、坪内が橋本より先に飛び出した、以外と熱血漢だ
三人はそれに気づくと身構えた、正面にいた男と取っ組み合いになる坪内
何とか投げ飛ばしたが、二人目のMPはレスリング経験者だった構えが違う
後ろから組み付かれて捻じ伏せられてしまった、坪内の迷いの無い行動に感心しながら
橋本は女の手を掴んでいる男の前に駆けつけた、顔面に拳を入れようとしたが
空を切った、チンピラMPとは言え腐っても軍人、ヤクザとは違う

不覚にも殴られてしまった、吹っ飛ぶ橋本

「橋本っさん!」

「サルリョ ジュセヨ!」

朝鮮の言葉だ、ちょっとビックリしながら立ち上がる橋本
女を押さえ込もうとする、MPをひっぺがすと今度はコッチの番だ殴りかかってくるのを
今度は背負い投げで返してやった、坪内を捻じ伏せていたMPがシットとかファックとか
言いながら立ち上がってもう一人と同時に飛び掛って来た何とか一人に足払いをかけて
倒した所で橋本は叫んだ

「何やってんだ!坪内逃げるぞ!」

「合点!」

坪内が慌てて女をジープまで連れていった
もう一人が襲い掛かってくる、腹に一発拳を入れるが効かない、不味い
橋本はもう一回吹っ飛ばされてしまった、動けない、アゴに決まってしまった
軽い脳震盪だ、そこへ坪内がジープで飛び込んできた、慌ててMP達が逃げ出した
ジープが止まったのは橋本の頭を轢く1m手前だ、橋本が、ふらつきながら、ジープに乗り込むと
三人は一目散に逃げていった


帰り道、女は助けられたと言うのにふて腐れていた服装が派手だが
さっきの一件で何箇所か破れていた

「日本人に助けられても、嬉しくないよ」

日本語は達者なようだが、えらい言い様だ、坪内は慣れたもんで、気にしていないが
橋本は青アザのついた顔を触りながら気分の悪そうな顔をした

「じゃぁあそこで、MP共に輪姦されてた方がマシだったてのか?礼ぐらい言えよバカ女」

「まぁまぁ橋本っさん、気にしない、気にしない朝鮮人の中にゃ
日本人は悪党にしか見えん奴もいるからな、でまぁ礼はいいが
名前ぐらい言ったらどうだいお嬢さん、わしは坪内、この人は橋本」

「リ・ソルミ・・・・」

「・・・・・・ふーーん、良い名前だな」

橋本が後部座席からそう言うと、女は向こうを向いて、またふて腐れた

「お前ら、朝鮮人は大体、逆恨みしすぎなんだよ、なんでぇ助けられて礼を言わないのが
お前ん所の国の流儀か?」

「やめときなって橋本さん」

「私が見た、日本人は皆悪党よ、朝鮮人をコキツカウ事しか考えて無い奴ばっか」

「だからって、パンパンにまで落ちるのは、お前の勝手さ」

そう言うと、ソルミは思いっきりグーで橋本を殴った、鼻血が吹き出した

「てめぇ!何しやがる!」

「あぁあぁあぁ、今のはあんたが悪いよ」

「売春婦と一緒にすんな!私は女給さ!体なんか売っちゃいない!」

そう言うとソルミは助手席から橋本に掴みかかった

「うるせぇ!どうせ怪しい店の女給だろーが!」

「殺す!」

「車の上で喧嘩すんのは止めてくれ!危なくてしょうがない!」

橋本は、口では返していたが、一方的に女に殴られていた



5月24日(火)14:29 | トラックバック(0) | コメント(0) | 坪内昭三1947 | 管理


(1/1ページ)